「あ、あの、つまり、梅は此花館の象徴でしょう? だからこのお館は――お城は、みなに守られているから……。八郎太や、泰頼や、それに爺も……」
「はい、はい。さようでござりまするな、姫御前」
 城代はにこにことうなずいた。
「梅はたいへん有益な植物です。その実は、干して漬ければ滋味ゆたかな保存食となり、暑さ負けで食欲の衰えた者でも、まず梅漬けを食せば胃の腑が動き出して、飯を食うことができるのです。また、生の実をとろとろと煮詰めれば、胸焼け、胃もたれ、腹痛、虫下しに良く効く薬となり――」
「バカ、円谷! 梅の効能書きなんかどーでもいいだろ! おまえ、空気読め!」
「良いお言葉をいただいたのぅ、了海。おぬしも何とか返事をせんかい」
「だから、姫御前は『みなが』とおっしゃられたでしょう! この館に詰めておる兵、全員です!」
「そんなに照れるこたぁなかろう。いい年令をして、まったく意固地なやつじゃ。素直に喜ばんかい」
「そのしまりのない顔をどうにかしてください、ご城代っ! 戦の話に戻りますよ!!」



「まったく、年寄りはよけいな話が多くて困る……!」
 ようやく一段落ついた戦評定に、了海はぶつぶつ文句をつけた。
 がちがちに凝った肩をほぐしながら、縁側に出る。
「良いではございませぬか。自分のために泣き、喜んでくれる誰かがいるというのは、幸せなことでございます」
 独り言のつもりの言葉に、いきなり返事が返ってきた。
「――さわ」
 いつの間にか背後に立っていたさわは、武家の侍女のつねとして、気配を殺し、足音さえ立てない。その控えめな態度は、まるで彼女自身がこの館の調度のひとつであるかのようだ。
「常光院の尼僧さまがたがご到着されました。姫さまがお出迎えに行っておられます」
 必要なことだけを連絡すると、さわは小さく頭をさげ、すぐに立ち去ろうとした。
「ああ、そうだ。姫がお召しになっておられる着物は、おまえが見つけてくれたそうだな、さわ」
「はい、さようでございます」
 さわは立ち止まり、振り返った。けれど視線は伏せたまま、了海と目を合わせようとはしなかった。
「お美伊御寮人のお着物やお道具は大半が、篤保さまがお気に入りの家臣にお下げ渡しになられたり、売り払われてしまわれましたが、さいわい長持一棹
(ひとさお)だけ残っておりました。少しほつれたり傷んだりしたものを、御寮人さまが別にとりのけてしまっておかれたのでしょう。ほつれたところは私が繕いましたので、いささか縫い目が見苦しくなってしまいましたが……」
「いや、そんなことは誰も気づかなかったぞ。姫御前もたいそうお喜びであった」
「よろしゅうございました」
 さわは控えめに、感情を隠してぼそぼそと応えた。
 が、その様子が少しおかしいように、了海には感じられた。
「どうかしたか、さわ」
「いえ。何でもございません」
 さわがぱっと顔をそむける。
 その目元に、ちらっと光るものがあった。
「お許しください。お見苦しいところを……」
「さわ」
 逃げ去ろうとしたさわを、低く呼び止める。
 さわはその声に、小さく肩をふるわせた。
 やがて、了海に背を向けたまま、掠れる声でつぶやいた。
「娘を……思い出しました」
「――娘? 子供がいたのか、さわ」
 子供どころか、夫がいることさえ知らなかった。さわはずっと此花館に住み込み、家族が会いにくることもなかったのだ。
 だが、了海よりも二つ三つ年上だろうさわは、子供の二人や三人、いて当たり前だ。
「生まれてすぐに死にました」
 顔も見せずに、感情を押し殺した声でさわは言った。
「夫は、馬も持てない武士でした。娘が生まれる前に、戦で討ち死にしました。子供が男か女かも知らないまま、死んだんです。娘も――乳も飲まないうちに、逝きました。名前もつけてやれませんでした」
 突き放すような言い方が、けれど彼女の心に残る痛み、傷の酷さをより克明にあらわしている。その傷はあまりにも深すぎて、今も声をあげて泣くことすらできないほど、痛いのだ。
「姫さまは、お母上のお形見をお召しになっていらっしゃるけれど、私は……自分で縫った産着を娘に着せてやることもできなかったと、そう思ってしまって……」
「さわ」
 了海は、言葉が見つからなかった。
 本当なら、死病老苦、愛別離苦の哀しみを救ってやるのは、僧侶の勤めだ。
 だが、何を言えばいいのかもわからない。現実の死に対しては、どんな説教や説話もうわべだけの綺麗事だ。
「つまらないことを申しました。どうぞお忘れください」
 そう言ってしゃんと顔をあげたさわは、すべての感情をぬぐい去ったかのようだった。
 夫を失った哀しみ、生まれたばかりの我が子を失った絶望。自分の哀しみつらさをすべて「つまらないこと」と、まるで他人事のように言うさわを、けれど了海は美しいと思った。
 この乱世、弱い者は生きていけない。
 どんな悲哀も苦痛も踏み越えて生きる強さこそが、男を、そして女をも、もっとも美しく見せる。
 その決意の中に、了海は――他人はけして入っていけない。つまらないことと言い切るまでに、さわがどれほど泣き、苦しんだか。それを他人に気安く覗かれることを、さわはけして喜ばないだろう。
「さわ。人間、哀しいことばかりは続かぬものだ。夫と子供を亡くした悲しみは、生涯消えることはないだろうが、いつかきっと、それを上回る喜びが訪れる」
 さわは振り返った。一瞬、あきらめにも似たかすかな笑みを浮かべる。
「こら。坊主の説教を疑っては、み仏の罰が当たるぞ」
「いえ、そのようなつもりは……」
 うつむく横顔には、どこか投げやりな表情が浮かんでいた。この世のすべてに倦んで、傷つき疲れて、生きることさえ放棄しているような。
「まずはおまえが幸せになることだ」
「私が、でございますか……」
「そうだ。生き残った者が幸福になってこそ、死んだ者もあの世で報われる。おまえはまだ若い。新しい伴侶もすぐに見つかる」
「亭主は……もう、要りません」
 さわは小さく首を横に振った。
「そのようなことを言ってはいかん。合縁奇縁はみな、み仏のお導きだ。死んだ夫を大事に想い続けるおまえの思いは、別の男に再縁したからといって、傷つくものではない。死んだ夫と新しい夫と、二人をそれぞれ愛おしめば良いのだ」
「いいえ、もういいんです。また嫁いだところで、男はみんなすぐに戦に行ってしまいますから。そしてそれっきり、帰ってこないんです。だったら、最初から亭主なんかいないほうがいい」
 この言葉は、了海も胸に堪えた。了海自身、僧侶の袈裟を着ていながら、戦場へ向かおうとする男の一人だ。
「では、子を思え。男の子を産んで、絶対に戦場へなど行かぬ男に育てろ。そうやって自ら幸せを諦めてしまったら、本当に何も得られぬぞ。次に生む子は、けして死んだ子の代わりにはならぬが、人はみなそうやって、日々新しい幸福を積み上げながら生きていくものだ」
 こんな、とってつけたような説教が、どれほどさわの役に立つだろう。
 けれどさわは、静かに微笑した。それは了海の言葉に心を癒されたというよりは、下手くそな説教に同情し、あなたの精一杯の努力に感謝しますとでも言いたげな笑みだった。
 ――やっぱり、な。
「ありがとうございます、ご陣代。話を聞いていただき、心が少し軽くなりました」
 決まり文句の礼を言って、さわは軽く頭をさげた。たしかに、口元に浮かぶ微笑みはさっきよりも少しは落ち着きを感じさせる。だがその両眼にはまだ、明るい光はなかった。
 それとも、今まで了海が気づかなかっただけで、さわはいつでもこんなふうに、暗く哀しい眼をしていたのだろうか。
 そしていつもどおり足音をさせぬ歩き方で、さわはさっさと立ち去ってしまった。
「どうかしたか、了海。浮かぬ顔をして」
 呑気な顔をして、城代が反対側から近づいてきた。
「いえ、何でもございません」
「のう、了海。あの箕輪なにがしとか言う若い侍のことじゃがの」
「――泰頼がどうかしましたか」
「泰頼。……泰頼、のう」
 城代は顎に手をあて、考え込んだ。
「いや、実は箕輪の家にはたしか、元服前の男の子が三人おったはずなんじゃ。そのうちの誰だったかと思うての」
「年令からすれば、一番上ではないですか」
「いや、そうかもしれん。あの者が申したとおり、箕輪の先代は半年前に篤保どのに諫言して、逆にお怒りを買い、領地を召し上げられておる。当人は腹を切り、息子たちは寺で謹慎しておったはずじゃ」
「では――」
「うむ。あの顔……。どこかで見た覚えがあるんじゃ」
 父親が安原家の家臣であったのなら、その息子に見覚えがあるのも当然だろう。どうやらこの城を我が家のようにして育ったという泰頼の自己紹介は、真実であったらしい。
 しかも、前領主の篤保は、言ってみれば父親の仇だ。そいつと縁のない新しい領主に忠誠を尽くそうとする気持ちも、ごく自然なものだろう。
 ――それがわかっても、どうしてもあいつに気を許す気にはなれないんだよな……。
 了海はむすっとして、腕組みした。眉間に深々と縦じわがよる。
 だいたい、あの軽薄なしゃべり方が気に入らない。
 いくら主君に良く思われたいからといって、由布姫の顔をみるたびに、とってつけたような美辞麗句を、よくもああぺらぺらと。火の点いた油紙じゃあるまいし……。
「まあとにかく、今は人手が足りません。泰頼はああ見えて、武芸にもそこそこ秀でておるようですから――」
「そこそこではなかろう。一番槍の手柄をあげたと聞いたぞ」
 大川為友との戦の時、城代家老はこの此花館を預かり、立てこもって守護していた。泰頼の武勲を自分の眼で見てはいないのだ。
「なんじゃ、了海。泰頼になんぞ文句でもあるのか?」
「いえ、別に――」
「私が、どうかしましたか? 何かご用でしょうか」
 庭から声がした。
 いつの間に来たのか、暮れかけた日差しのもと、泰頼が立っていた。
「ご城代、ご陣代。城下の馬借がお目通りを願っております。七川の馬市で揃えた軍馬を、お目にかけたいと」
 泰頼はおだやかに言った。
 茜色の光が、泰頼の整った容貌を照らす。涼しげな目元に深い陰影が与えられ、一瞬、別の人間のようにさえ見える。
 その印象深い姿に、城代がはっと何かに気づいた。
「……そうじゃ、お鈴。お鈴ではないか、おぬし」
「お鈴?」
 それは女の名だ。たとえ幼名であっても、男につける名ではない。
「それは、死んだ私の母です」
 泰頼も顔色ひとつ変えず、そう言った。
「母――」
 城代は一瞬、虚を突かれて戸惑うような表情を見せた。
 そんな城代に、泰頼は優しげに微笑みかけた。
「私は男ですが、よく母に生き写しだと言われておりましたので」
「そうか、母御か。それはすまぬことを言った。いや、忘れてくれ、泰頼」
 泰頼は謝罪を受け入れたという意思表示か、軽く頭をさげた。
「それでは私は、櫓の修復の様子を見てまいります」
「あ、ああ。頼んだぞ、泰頼」
 泰頼は軽く一礼し、庭先から裏門へ向かって歩き出した。
 優美な後ろ姿は、梅の古木の向こうに消えていった。
「そうか、母か……」
「ご城代」
「何でもない。そうだの、そのことに気づかなんだとは、儂もそろそろ、本気で老いぼれて役立たずになってしまったようじゃ」
 背中を丸め、城代家老は重い足取りで廊下を歩いていった。
「……なんだ?」
 その様子が、了海は妙に気にかかった。
 母と息子を見間違えるほどボケた自分自身をあらためて思い知らされ、それほど落胆したのだろうか。
「たしかに、泰頼は女みたいな顔しちゃいるが……」
 色白で細面の美貌は、武士というより都の公達
(きんだち)のようだ。立ち居振る舞いも典雅で、そつがない。
「やっぱりああいうのが、女には好かれるのかもしれんな――」
「大丈夫ですって。ご陣代だって、充分女に好かれそうな色男ですぜ」
 いきなり、背後で声がした。
「うぉッ!?」
「女は幾つになっても、きれいなお人形さんが好きっスからねえ。泰頼どのみてえのは、そりゃモテるでしょうさ。でも最後にゃやっぱり、男は甲斐性っすよ!」
 いつの間にか八郎太が、了海のすぐ後ろに立っていた。
「び、吃驚させるなっ!」
 ――どうしてこの館の人間は、どいつもこいつもいきなり背後に忍び寄るんだ! 立ち聞きするのが共通の趣味なのか!?
「でもご陣代。その坊主頭はいたただけねぇなあ。それじゃ、どんな女だって逃げちまいますぜ」
「剃髪のどこが悪い! 私は坊主だ!!」
「坊さんだって、男でしょうが」
「うるさい、黙れッ!!」
「ほら、それ! なにかってぇとすぐそうやって怒鳴るのも、良くねえなあ。おれだから慣れちまったけど、かァいいお姫さんには、もちっと優しく話しかけてやんなきゃ。お姫さん、ベソかいて逃げちまいますぜ」
 八郎太はしたり顔でうなずいた。
「ご陣代、やっぱり寺育ちっすねえ。戦のことは何でもござれだが、女のことはからっきしだ。若い盛りを男ばっかで悶々と過ごすから、こーゆー頭でっかちができちまうんだよなあ」
「よけいな世話だ! あっちへ行けッ!!」
 これ以上からかうと本気でぶん殴られると判断したか、八郎太は風を食らってぴゅーっと逃げていった。
「阿呆なことばかり抜かしてないで、さっさと働けーッ!」
 ――なにが女心だ! そんなもの、わからんままで結構! 俺は坊主だ!!
「あ、いや……」
 さわのような子供を亡くした母親の心情を酌み取り、慰めるのは僧侶の勤めだ。
 八郎太の言うとおり、女心のまるでわからない、寺育ちの頭でっかちだから、さわの苦しみに何の手助けもしてやれなかったのだろうか。
「……えぇい、今は戦だ、戦!」
 了海はぶんぶんぶんと強く頭を振った。余計な考えを吹っ飛ばすように。
 この戦に負ければ、母のない子、子を亡くす母が、山のように増えてしまう。いや、もっと惨い地獄絵図が繰り広げられることになる。
 それを未然に防ぐのだって、み仏の御心にかなうことだ。――多分。
 そう、思う。
 ……思いたい。
 それともやはり、人殺しの坊主なんて……。
 ふと、由布の顔が浮かんだ。
 梅の旗指物のもとには、梅花のごとき姫君。
 たしかに由布は、梅の花のようだ。長くつらい冬を耐え、まだ風も冷たい如月に、まっさきに花を咲かせる。どんな苦難にも、にっこりと笑顔で耐えて……。
 由布の、笑み。ほんのりとほほを染めて、こくびをかしげ、微笑むその顔。
 その顔が目の前にちらつく。「ねえ、御坊」と呼ぶ、優しい可愛いその声が……。
「ちくしょうっ! 余計なことは考えるな! 今は戦に集中しろ、俺えっ!!」
 その夜は一晩中、此花館に坊さんの雄叫びが響いていた。



 翌日。
「えー、お邪魔さんどす。今日
(こんち)、ええお日和(ひより)で。杉名の一郎兵衛どのより、ご紹介状をいただきましてん」
 妙な男が、此花館の門前に立った。
「わて、連歌師の宗顕
(そうけん)いいますねん」





   四、 小夜更けて 鬼人衆こそ 歩くなれ

「いやぁ、お姫
(ひぃ)さん。あんたはん、運がよろしなァ。今ならちょうど、お姫さんにぴったりの銀の鏡がありまっせ。箱は金蒔絵。都のさる女院(にょういん)はんのご愛用の品やってんで。女院はん! 主上(おかみ)のお母はんどっせ!」
 少しくたびれた派手な狩衣に、商人風の簡素な髷という、いささか奇妙な身なりのその男は、京風の雅な口舌と堺あたりの商人言葉をごちゃ混ぜにして、立て板に水、いや鉄砲水とまくしたてた。
「それとも、こっちのお品はどないだす? とあるお公家はんの倉から出てきた品でして、もったいなくもかしこくも、帝の御宸筆
(ごしんぴつ)の短冊や!」
「帝の御宸筆ぅ?」
 了海は、両眼に疑いをなみなみとたたえ、宗顕と名乗る男をにらんだ。
 険悪な目つきでにらまれても、宗顕はまったく意に介さない。喜々として、怪しげな品物を次々に由布と了海の前に並べてみせた。
 広間の隅には、警護のため、八郎太と泰頼がさりげなく控えている。
「御坊、京の五山にいてはったんやろ? そんなら都の荒廃ぶりはその目でごらんになってまっしゃろ。都は今、人の住むところやおへん。お公家はんかて、金のある人からどんどん田舎に逃げ出してます。帝のお住まいになる御所でさえ、何年も前に丸焼けになってもうて、そのまま立て直されてへんのやで」
 都の荒廃、公家階級の困窮は、武士の台頭と表裏一体だ。それまで公家たちが所有していた地方の荘園を、武士たちが実力で支配し、そこからあがる収入を自分たちのものにしてしまったため、公家たちは収入の道を断たれてしまったのだ。
「月卿雲客
(げっけいうんかく)かて、かすみ食うて生きてるわけやあらへん。止むに止まれず、こうして先祖伝来の秘宝を売り払って、食いつないでるわけや」
「それはわかるが、そのお宝を、なんでそのほうが売り歩いているのだ?」
「言うたやおまへんか。わては連歌師やて。歌の道を通じて、お公家はんのお屋敷にも、地方の大名家にも自由に出入りできます。今、こうしたお宝を買える財力を持っとんのは、地方のお大名や。都にも地方にも顔が利くわてら連歌師が、その仲立ちをするのは当然ですがな」
 戦国時代前期、大名たちが競って催した文化的イベントは、連歌の会だった。
 一人の宗匠
(そうじょう)を中心に、五人から一〇人ほどの歌人が、上の句と下の句を交互に詠んでいく。和歌を数珠繋ぎにしていくのだ。
 複数の人間が身分に関係なく一堂に会する連歌の会は、領国の文化的水準をアピールするだけでなく、政治的密談にも恰好の場だった。
 やはり密室で行われる茶道が大名同士の密談に用いられ、大流行するのは、戦国時代も後期になってから、織田信長が台頭してきてからである。
 連歌の会を取り仕切る宗匠、つまり連歌師は、各地の大名に招かれ、全国を巡り歩いた。当然、彼らの情報網も全国に広がる。時にはその情報を活かし、戦国大名家のあいだに立ってさまざまな交渉をまとめたりもする。連歌師を仲立ちに、大名同士の同盟が結ばれ、政略結婚が成立することもあったのだ。連歌師は伝統文化の担い手であると同時に、乱世ではフリーランスのロビイスト、エージェントでもあった。





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