後朝(きぬぎぬ)の文はすぐに届いたけれど、わたくしは面倒くさくて返事も書かなかった。手紙に書けるほどの感慨や記憶なんて、なにもないのだもの。
 逢瀬を交わした男と女は、別れてすぐに手紙をやりとりするのがならわし。最初は男から送られるこの手紙を「後朝の文」という。
 このならわしをもないがしろにするのはさすがにみっともないと思ったのか、何もしないわたくしに替わって、年かさの女房がさりげなく返事を代筆してしまった。
「そりゃあ、今まではあちらのお方が北の御方でいらしたわけですけど。でも、今は違いますわ。紗沙さまがご降嫁になられた以上、こちらが正式な北の方ですわよ!」
 この六条院で新しくわたくしに仕えるようになった女房たちを下がらせ、わたくしと二人きりになると、小侍従はさっそくかき集めてきた情報をおしゃべりし始めた。
「紫の上はたしかに、源氏の君にとって特別な方のようですわ。あの方が十才の時からお手元に引き取ってご自分で育てられ、妻になさったんだとか。でも、ご実家の支えもありませんし、正式な所顕しもなさってないみたいですわ。つまり、正式な北の方とは言えませんの!」
「あら、そうだったの」
「んまあ、ずいぶん気のないおっしゃりようですわね、姫さま!」
 なんて、小侍従は鼻息も荒く言うけれど。
「大体、どういう神経をなさっているんでしょう、源氏の君って。紫の上と紗沙さまを、よりによって同じ東の御殿に住まわせるなんて! 地所や建物が足りないわけでもないでしょうに、お二人のお住まいをわざわざこんな近くにするなんて……!」
 延々と続く小侍従の文句に、わたくしはろくに返事もしなかった。
 わたくし自身、自分が源氏の君の妻だなんて、爪の先ほども思えないのだから、しかたがない。
 わたくしは、朱雀帝――右大臣派から皇統源氏派に差し出された、降伏の証であり、貢ぎ物。
 この降嫁に必要だったのは、朱雀帝の内親王という身分であり、お父さまがもっとも愛した娘、という事実。お父さまの掌中の珠を献上させれば、源氏の君は満足だったのだ。
 そこに、わたくし個人である必要はなにもない。
 わたくし個人の資質や意思など、まったく問われることはない。
 源氏の君も、わたくしを自分の妻などとは考えていないだろう。
 わたくしを見る目つき、言葉の端々に、それは感じられた。
「まだ子供だね」
 あの一言に、彼の思いのすべてが集約されている。
 そして紫の上も、同じことを考えているに違いない。
 わたくしが六条院に来て間もなく、紫の上は自分からわたくしのもとを訪れた。
 悲しげに微笑するその表情には、わたくしへの同情がにじんでいた。
「わたくしは、宮さまとは従姉妹
(いとこ)どうしにあたりますのよ。畏れ多いことかもしれませんが、どうぞ仲良くしてくださいませ」
 低く抑えた、優しい声。
 まるでその言葉だけで、聞く者の心をあたたかく抱擁するような。
 丈なすみどりの黒髪、もの静かな笑みをたたえる、小さくふっくらとした唇。美しく、また年令にふさわしく艶麗ではあるけれど、それでもどこか「可愛らしい」と言ってしまいたくなるものがある。
 彼女が子供を産んだことがないせいだろうか。
 そして、静かな微笑みには、わたくしへの同情と、言い知れない淋しさがにじんでいた。
 ……この人も、知っている。
 わたくしがなぜ、この六条院へ降嫁したか。この女性も知っているのだ。
 おかわいそうに。
 物言わぬ微笑が、わたくしを見つめる黒い優しい瞳が、そう言っていた。
 ――帝の姫宮として生まれたばかりに、周囲の都合に振り回され、男たちの政争の道具にされて。自分の意思を踏みつぶされ、勝者の意のままに扱われるのは、さぞおつらいことでしょう。
 その同情には、自分の立場を優位に見せようとするところなど、微塵も見受けられなかった。
 十歳の頃から源氏の君のものとなっていた彼女は、わたくしのように、男たちの取引の道具にされたことはないだろう。
 けれど今、わたくしの降嫁によって、自分の立場を圧迫されている。
 たとえよその女に源氏の君の子供が生まれ、自分は我が子を生むことができなくても、それでも彼女の立場は揺るがなかった。源氏の君の、最愛の妻。彼の人生におけるもっとも重要な存在。誰も、彼女自身もその立場を疑いはしなかっただろう。
 そんな彼女にとって、わたくしの降嫁は青天の霹靂だったに違いない。
 実情は単なる貢ぎ物の受け渡しにすぎなくても、外から見ればわたくしは内親王、この六条院でもっとも高貴な身分の女君ということになる。
 連れ添う時の長さも、愛情の深さも、この身分の違いの前には何の意味も持たない。
 ――しかたありませんのよ。
 哀しげな微笑みがそうささやいているように、わたくしには思えた。
 ――同じですわね、わたくしたちは。ともに、男の勝手な都合で振り回されて。
 ――困ったものでしょう? 彼らはみな、わたくしたち女には意思も魂もないとでも思っているのでしょうかしら?
 それは、自嘲してかろうじて保つ心の平穏、諦めにも似た苦悩だった。
 感情のままに仏頂面をしてしまい、あるいは思いきり他人を睨み、顔を背けてしまうわたくしには、まだ、この透き通るような静かな笑みを浮かべることなんて、無理。
 この女性は、この笑みを手に入れるまで、いったいどれほど懊悩し、一人のたうち回ったんだろう。
 けれどその笑みは、どこかに病みやつれたような疲弊と陰を引きずっていた。
 紫の上に同情されるのは、わたくしはいやだとは思わなかった。そして彼女もまた、わたくしが抱いた彼女への同情に気がついただろう。
 この女性に憎まれていないのは、嬉しいと思ったけれど。
「東の対の女と、仲良くしてくださったそうだね」
 夕暮れになってわたくしの居間を訪れ、源氏の君はにこやかにそう言った。
「あの人も、細かいことにはこだわらないおおらかな人だ。あなたとは血縁もあるし、姉妹のように思ってやってください」
 何もかも自分の思い通りになっていると一人うなずく源氏の君が、その表情が一番許せないと、わたくしは思った。



 そして、わたくしの六条院での暮らしが始まった。
 御簾の向こうに見える美しい庭は、刻々と季節のうつろいを示していたけれど。
 わたくしは、自分の周囲だけまるで時間が停まっているみたいに感じていた。
 日がな一日、西の対の居間に座ったきり、ただじっと源氏の君の訪問を待つだけの日々。
 わたくしにつかえる女房たちは、早くも源氏の君の訪れが少なすぎると、陰で文句を言うようになっていた。
「東の対の方に気兼ねなさってるんですわ。何が光る君でしょう、古妻
(ふるづま)一人、思うようにあしらうことができないなんて!」
「こちらは内親王ですのよ。それこそ目の上に押し頂いて、朝な夕なにみ仏のように拝んでいたっておかしくないのに」
 源氏の君なんて、別に来ないなら来ないでかまわないのだけど。
 後宮にいた時から、退屈には慣れている。
 むしろ、誰もそばにいないほうが気が楽なのだ。
 つれづれに琴をかき鳴らしても、古い和歌を書き散らしたりして遊んでいても、源氏の君がいればどうしてもその視線が気になってしまう。
 見るともなくわたくしのほうを眺めながら、胸の奥でわたくしと誰かをくらべている。扇に隠した不満そうな表情で、そのことがよくわかる。彼が、わたくしと誰をくらべているのか、も。
 ほかの女のことを考えている男に抱かれたって、どんな喜びがあるものか。
 丹念に優しく愛撫されても、わたくしの身体は冷たく固まったままだった。
 ただ丸太ん棒のように横たわったまま、ひそやかなささやきにも何の返事もしないわたくしに、源氏の君もやがてあきらめたのか、臥所の中ではろくに話しかけもしなくなった。
 まるで早く義務を済ませたいといわんばかりにそそくさとわたくしを抱き、そして夜が明けるのも待たずに、紫の上のもとへ帰っていく。
 そしてわたくしの心と体は、さらに冷たく小さく、縮こまっていく。
 わたくしが源氏の君を嫌っているように、彼もまた、わたくしを持て余しているのかもしれない。
 お父さまから貢ぎ物として受け取ったのはいいけれど、お人形のように邸内へ飾っておく以外、使い道も思いつかなくて。
「いっそ本当の人形だったら良かったのに」
 わたくしは小侍従に、つい、そうつぶやいてしまった。
「そんな、姫さま……」
 そんな時は小侍従も、いつものおしゃべりをひそめて、わたくしといっしょにそっとため息ばかりついていた。
 やがて、お父さまがとうとう念願の出家を果たされ、西の山に籠もられたと聞いた。
 いつかこの日が来ると覚悟はしていたけれど、やはり胸の奥にぽっかりと大きな空洞が空いてしまったようだった。
 もはやわたくしには、頼れる人はどこにもいない。
 この世で、わたくしを愛してくれる人はいない。内親王ではなく、一人の娘、一人の人間として愛し、抱きしめてくれる人は、いない。
「あなたがそんなに嘆いていては、朱雀院さまの仏道修行にも差し障りになりますよ」
 源氏の君のなぐさめも、わたくしには白々しく耳の中を通り過ぎていくだけだった。
 そう、こうして心を閉ざしてしまえばいい。
 源氏の君が何を言っても、わたくしのどこに触れても、すべて心を閉ざして何の反応もせずに。
 そんなわたくしに、源氏の君は鷹揚に笑ってみせた。
「信じてはもらえないだろうが、姫宮さま」
 まるで小さな赤ん坊に言い聞かせるような、優しく、どこかからかうような響きを含んだ声で、源氏の君は言った。
「そうやって私を無視しようとしているあなたが、私にはとても可愛いと思えるのだよ」
 その言葉も、わたくしには到底信じられなかった。
 けれどそんな時は、わたくしを抱く彼の腕にも少しだけ力がこもるような気がした。
 執拗に首すじを唇でたどられて、さすがにわたくしも鬱陶しくなる。
 源氏の君の手を邪険に払いのけ、わたくしは彼を睨んだ。
「……白々しい。わたくしのことなんて、何とも思ってないくせに」
「おや、ご機嫌斜めですね」
 源氏の君は鷹揚に笑った。
「……朧月夜尚侍の君」
 わたくしはぼそっと言ってやった。
 一瞬、源氏の君も少し表情がこわばる。
 彼は、お父さまが出家なさるとすぐに、かつての情人であった朧月夜尚侍とよりを戻したのだ。
 お父さまのものを片っ端から取り上げようとするこの男もこの男なら、そんな男に易々と身体を許す朧月夜も、わたくしは許せない。
 ひどく汚い。二人の関係は、わたくしにはそうとしか思えない。
「おやおや。どこにでも、おしゃべりな女房はいるものだ」
 やがて源氏の君は、また小さく笑った。なぜか、とても愉快そうに。
「そんなに怖い顔をして。私を責めているんですか? 昔の女といつまでも手を切れずに、ずるずると関係を続けている私を」
 わたくしは、返事もしなかった。
 この男を詰問するのは、わたくしの役目ではない。
 この男を愛し、愛され、長い時間ともに連れ添った、彼の本当の妻のするべきことなのだ。
「しかたがないのだよ。不意に……ひどく、淋しくなってね」
 薄闇の中、源氏の君の横顔が浮かび上がった。どこか言いしれない苦悶の色を隠しているように、見えた。
「大人にはそういう時があるのだよ。無性に淋しくて……誰でもいい、誰かと抱き合わずにいられないのだ」
「誰でもいいなら、この六条院にいる女君たちでもいいじゃない。紫の上だって、明石の君だって、みんな、あなた一人を毎日毎日ずっと待ち続けているのに!」
 なぜ、わざわざ朧月夜のところへ行かなければならないのか。醜聞になるのもかまわずに。
 それとも、女君たちに嫉妬させるのが目的なのか。だとしたら、なんて卑劣な男だろう。
「さあ、なぜだろうね」
 源氏の君はため息をつくように、笑った。
「可哀想だったからかな。朱雀院に捨てられた朧月夜が」
「可哀想?」
 わたくしは思わず、その言葉を聞きとがめた。朧月夜がお父さまに捨てられた? 反対じゃないの、朧月夜がお父さまを裏切ったのに。
「だってそうでしょう。朱雀院はすべてを捨てて、仏道に入ってしまわれた。朧月夜は見捨てられたのだよ。朱雀院は彼女との愛欲と来世の救いとを天秤にかけ、み仏のお手を選ばれたのだ。彼女は、あるかないかもわからない極楽浄土に負けてしまったわけだ」
「そんな……!」
 わたくしはそれ以上言葉が出てこなかった。
 なぜこの男は、こんな薄笑いを浮かべているのだろう。み仏の世界である極楽を「あるかないかもわからない」なんて言うことも不遜だし、一度は己のすべてを賭けるほど深く愛した女を「捨てられた」などと貶めるその気持ちも、わたくしには理解できない。
「この六条院には、そんな不幸の陰をまとった女君はいない。私はけして、かかわりを持った女を見捨てはしないからね」
 源氏の君はさらに、同じ口でぬけぬけとこんなことを言う。
「魅力的でしたよ。捨てられた女の悲哀に泣き濡れた朧月夜はね。彼女も、そんな自分の運命を存分に楽しんでいた」
 できることなら、自慢げなその顔を、扇の骨が折れるくらい思いきりひっぱたいてやりたいと思った。
 わたくしの憎悪が籠もった視線に、やがて源氏の君はふと淋しげに吐息をもらした。そして視線を伏せ、独り言のようにつぶやく。
「ほらね。あなたのように綺麗な方はみな、そんな眼をして私を見るから。膿んだ傷を舐めてもらうにはね、同じく膿みただれた汚い傷を持つ人のほうが、同じ痛みを分かち合えて、良いのだよ」
 ――わからない。
 そんな身勝手な大人の理屈、言われたって。
 わたくしにはわからない。
「そうだね、あなたにはまだわかってもらえないだろうね」
 その横顔は、傷つき、ひどく疲れた人のように見えた。
 ほかの女君たちは、彼の苦しみを理解してやれるのだろうか。花散里の君は、明石の君は、そして紫の上は。
 だから紫の上は懊悩の末に、それでも彼を愛し、寄り添う道を選んだのだろうか。
 たまに六条院の女君たちがみな集められ、音楽の宴が開かれる時がある。
 そんな時、一座の中でもっとも輝かしい存在となるのは、やはり紫の上だった。
 表向きは、東宮のお子をみごもって里下がりされてきた明石女御をお慰めするための、内々の宴。
 でもその実、六条院に足繁く参内する貴族たちを観客にして、源氏の君は自分の関わる女たちを一堂に集め、見せびらかしているのだ。
「夕霧よ、お前はどうも不調法でいけない。少しは蛍兵部卿宮や柏木殿の風流を見習いなさい」
 なんて、いかにも家族的な楽しみのように言うけれど。
 それぞれの女君たちの前には几帳や御簾がおろされ、互いの姿が見えないようになっている。
 それでもわたくしには、わかった。几帳の陰で、紫の上が精一杯の装いを凝らし、源氏の君の妻として、瑕瑾
(かきん)も見せないよう気を張りつめているのが。
 それでいながら、源氏の君に声をかけられれば、花が咲くような笑みで答える。
 わたくしは彼女が痛々しくてならなかった。
 わたくしはもう、気分が乗らないと思えば、琴も歌も思いきり手を抜きまくる。下手だとか、子供だと思われようが、気にしない。
 だが紫の上は、そういうわけにはいかないのだろう。源氏の君の妻としての、自分の立場を守ろうとするためか、それとも夫の期待に応えたいという愛情のためなのか。
 それとも、少しでも美しい自分を見せたい、夫に愛されていたいという想いなのだろうか。
 そんなに無理をしてまで男に尽くしたいという彼女の気持ちは、わたくしにはよくわからない。
 本気で男を愛したこともない、わたくしにわかるはずもなかった。
 きっとわたくしは、紫の上の気持ちを生涯理解することもなく、幼い子供の心のまま、この六条院で朽ちていくのだろう。哀しみも感じない乾いた心で。
 時おり思い出すのはただ、あの春の夜に出逢った、若い桜樹の精。わたくしに笛を聴かせてくれたあの若公達の面影。わたくしの胸に焼き付いた、篝火のような瞳。
 ……あれだけが、わたくしの恋の想い出になるのだ。そう、思った。
 子供だったのだ。わたくしは、本当になにも知らない、ただの子供だった。
 そしていつか、春は爛漫の盛りを迎え、あの運命の日が来た。
 わたくしと、そして柏木との、運命の日が。






   二、桜惑う


 あの日。
 むせ返りそうなくらいに満開の桜が咲き誇り、よく晴れた空にまばゆい光があふれていた、あの日。
 わたくしたちは、もう一度出逢った。
 その日は、昼過ぎあたりから何となく六条院全体が騒がしく、落ち着きのない空気に包まれていた。
「ねえ、小侍従。どうしたのかしら。なんだかおもてが騒がしいみたいだけど」
 わたくしは行儀悪く立ち上がり、御簾の外を眺めた。
 風もぱったりと止んでしまった春の午後、室内の空気は次第に蒸し暑くなっていた。御簾を巻き上げ、几帳を片づけても、なかなか風が抜けていかない。
 澱んだような空気に、この六条院に来てから飼い始めた唐猫も、なんだか機嫌が悪く、しょうのないいたずらばかりしていた。
「東北の町に、夕霧の若様がお友達を大勢連れておいでなんですって。ほら、あちらには広い馬場などもございますから」
 東北の町は、別名夏の御殿。女主人は花散里の君。
 この人は、先々帝桐壺院に仕えていた麗景殿
(れいけいでん)女御の妹君で、源氏の君との関係は紫の上よりも古いという。身分は高貴だが裕福な後見もなく、容貌も他の女君にやや見劣りするものの、優しくおっとりとした人柄が愛されて、源氏の君のただ一人の息子、夕霧中納言の母代わりをつとめているそうだ。
 そのおふくろさまのところへ、息子が暴れん坊の友達を連れて遊びに来たというわけらしい。
「ずいぶんにぎやかでございますわねえ。ちょっと様子をのぞいてまいりましょうか」
 小侍従は言った。
 はしっこくて頭も口も回転の速い小侍従は、この六条院でも早々と、女房同士の横のつながりを築きつつある。
 紫の上付きの女房や、明石の君のところになどは、まださすがにもぐり込めないものの、敵を作らない性質の花散里の君の御殿や、源氏の君の寵愛とは無縁の秋好中宮の御殿には、いつの間にかするっと入り込めるようになっていた。
「どなたが遊びにいらしてるのか、ちょっと見てまいりますわね」
「いいわよ、小侍従。わたくし、興味ないわ」





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